太陽光発電は後付よりも新築時の検討がおすすめ
太陽光発電システムは家を建ててから後付けができますが、新築時に予め設置を検討しておくとメリットがあるんです。そのポイントをいくつか紹介します。
太陽光発電を新築時に導入するメリット
太陽光発電システムは家を建ててからの検討でも遅くはありません。
ただし、家を建てる前から太陽光発電の導入を想定して設計するのとしないのとでは差が生まれます。
たとえば、あらかじめ屋根の上にパネルを設置することを想定していれば、どのような構造・面積の屋根にすればいいのか、どのくらいの勾配にすればいいのか、どのような建材を使用すればいいのかなど検討しておくことができます。
家を建てた後に太陽光発電システムの導入を検討し始めるのでは、すでに屋根は出来てしまっているので屋根に合わせたパネルを設置するしか無いですし、パネルに合わせようとすると余計に工事の費用がかさんでしまうこともあります。
また、家の構造上でもメリットがあります。
太陽光発電システムでは太陽電池モジュールの他にパワーコンディショナや分電盤、モニターなどの他の装置と接続させる必要がありますが、家を建てる前から太陽光発電システムの導入を検討していれば、それらの装置をどこにどのように設置するのかを考えながら間取りなどの設計に活かすことができます。
パネルの寿命
太陽光パネルの寿命はおおよそ20~40年と言われています。
国税局は太陽光発電の法定耐用年数を17年と定めていますが、実際にはほとんどのソーラーパネルが最低でも20年以上は稼働できると言われています。
ただし、寿命ももちろん大切なのですが、年月が経つにつれて出力が落ちてきてしまうことも考えておかなければなりません。
太陽電池は屋外で雨風にさらされ、場合によっては飛来物との接触で傷がついたり破損したりすることもあります。
また、太陽電池モジュールとその他の機器を繋ぐケーブルも、時間とともに少しずつ劣化することが考えられます。
それらが積み重なっていくと、当然のことながら出力が低下していきます。つまり、発電できる電気の量が減っていくということです。出力の低下に関しては自分ではわかりにくく、専門家によって見てもらわなければ把握することが難しいことが多いです。
新築時に太陽光発電を設置する際の注意点
新築時に太陽光発電を検討しておくことのメリットは前述の通りですが、実際に設置するとなると話は若干変わってきます。要するに、注意点があるということです。
基本的に太陽光発電の施工業者は家の建築業者とは別です。
新築時に太陽光発電を設置するということは、家の建築業者と太陽光の施工業者の2社がその場に居合わせることになります。
そこでうまくコミュニケーションがとれていなければ工事が雑になってしまうことが考えられます。
建築業者が太陽光発電の工事を請け負うこともありますが、太陽光の知識を持っていなかったり実績がなかったりすれば施工ミスが発生する可能性もあります。
建築業者に太陽光の工事の依頼をする場合は下請けの太陽光発電施工業者に工事を投げられることもありますが、この場合はマージンが余分に発生するので割高になることがあります。
また、もちろん建築会社としても太陽光発電システムの導入を想定しながらの設計になるので、工数が余計にかかってしまいます。
新築時に同時並行で太陽光発電システムを設置するのであれば、新築住宅への設置実績のある業者に工事を頼むのがベターですが、それが難しいようであれば太陽光の工事に関しては建築後に専門の業者に頼むのが無難でしょう。